家族の時間を育てる場

朝の6時半。
まだ少し眠たそうな息子と一緒に、今日も外に出る。 ミニバスを習っている息子に エア縄跳びを跳ばせて体力をつけさせたり
一緒にバスケの話をしながら散歩して バスケットボールのハンドリングをさせる。 場所は体育館じゃない。
うちの玄関前だったり、 近所の公園だったり、
そのへんの歩道だったりする。 それでも、本人は毎日すこしずつ上手くなるし、
僕はその背中を、静かに見守るのが日課になっている。 こういう“毎日の積み重ね”って、
なんだか家づくりにちょっと似てる気がする。 家族の時間を、どこで育てるか。 「家」は、家族のために建てるものだけど、
“家族の時間”をどこで育てるかって、案外見落としがち。 広いリビングも、たくさんの収納も、もちろん大事。
だけど―― こうして朝の時間を過ごしていると、
“ほんとうに大切なのは空間の広さじゃない”って、
自然と気づかされるんです。 必要なのは、大きな家じゃなくて、
“その家族にとって心地いい場所”があること。 たとえば、朝陽の入る玄関土間。
親子で一緒に体を動かせる小さな庭。
気軽に外へ出られる軒先やデッキ。 それが“暮らしの練習場所”になっていく。 家って、最初から「完成してるもの」じゃないと思う。 朝の散歩、ちょっとした会話、一緒に流す汗。
そういう日々の積み重ねが、
やがてその家に“意味”を与えてくれる。 だから、マイナスデザインは
「どこで、どう暮らすか」を考えた家づくりを大切にしています。 派手さや“映え”はなくても、
毎日を重ねていける、静かで確かな場所をつくること。 それが、僕たちの家づくり。 バスケットコートがある家づくりもいいな、 なんて思う今日この頃です。