建てた後とメンテナンス

家づくりというと「工事費」「デザイン」「性能」に意識が向きがちです。
ですが実は、住み始めてからのメンテナンス性こそが、暮らしの満足度を大きく左右します。

皆さんもありませんか?
新しく買ったはいいけれど、何度も壊れたり、不具合があり、何度も修理に出したりして。
結局修理費がかかったり、予想していたような使い心地を得られず
逆にストレスになってしまうというようなケース。

住まいにもそれは当然ですが起こり得ますので、
今回はそんなメンテナンスについてまとめてみました。

1) 長持ちする素材選び

外壁材や屋根材、サッシなどは「初期費用」だけでなく「耐久性」を比べることが重要です。
例えば、外壁を安価なサイディングにすると10年ごとに塗装費がかかりますが、 タイルや高耐久仕上げならメンテナンス周期を大幅に延ばせます。
“イニシャルコスト”と“ライフサイクルコスト”の両方を見て選ぶことがポイントです。 2) メンテしやすい納まり(細部の設計の考えかた) 素材だけでなく「納まり方」によっても維持のしやすさが変わります。
・複雑な凹凸を避ける → 雨仕舞がシンプルになり、劣化リスクが減る
・屋根やバルコニーの形状を工夫 → 定期的な防水工事を軽減できる
・点検口を設ける → 将来の修繕が容易になる 設計段階で“修理の手間”をイメージしておくと、後々の工事が格段にラクになります。 3) ランニングコストの視点 照明・給湯・空調などの設備機器は、省エネ性だけでなく交換時期と費用も考えておきましょう。
「壊れにくさ」と「交換しやすさ」のバランスをとることが、長期的なコスト削減につながります。 4) 実例と寿命比較 例えば、
・一般的な屋根材:耐用年数15年〜20年
・ガルバリウム鋼板:20年〜30年
・瓦屋根:40年以上 こうした寿命の違いを把握しておくだけでも、先の計画が立てやすくなりますし、
「10年ごとにかかる出費」を見える化すると、選ぶべき素材や仕様が明確になりますね。 家づくりは“今の心地よさ”だけでなく、“未来の安心”も同時に設計していくものです。 このように家づくりの正解ではありませんがメンテナンスを軽くする工夫は、 結果的に暮らしの自由度を増やし、長い時間を快適にしてくれます。 バランスを考えながら、しっかりとした安心感を持って設計を進めていきましょう。

MINUS DESIGN BLOG

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