家づくりで「明るさ」を気にされる方は多いです。
大きな窓をつければ光はたっぷり入る。
けれど、それだけで心地よい空間になるわけではありません。 私たちが大切にしているのは「採光」だけでなく「景色の設計」です。 「窓は、ただの“穴”ではなく“額縁”」 窓をどこに配置するかで、見える風景は大きく変わります。
隣家の壁を見せる窓よりも、庭の緑を切り取る窓。
道路の視線を気にする窓よりも、空を大きく感じる窓。 窓は外の景色を取り込む“額縁”のような存在です。
そこから見えるものが、毎日の暮らしの風景になります。 南側に大きな窓をつければ明るくはなります。
でも、日差しが強すぎて落ち着けない空間になることも。 あえて高さを調整したり、細長いスリット窓にすることで、
光はやわらかく入り、視線の先に印象的な景色を添えられます。 光と景色、その両方を設計することで、
空間は「ただ明るい」以上の豊かさを持ちます。 朝目覚めて最初に目に入る景色。
ダイニングで食事をしながらふと感じる緑。
夜、ソファでくつろぎながら眺める空のグラデーション。 日常の何気ない瞬間に流れる景色が、
暮らしの質を大きく変えていきます。 家の設計とは、壁や屋根をつくることだけではなく、
「どんな景色を暮らしの背景にするか」をデザインすること。 採光だけを考えるのではなく、
光と景色を一体として計画すること。 それが、日々の暮らしを豊かにしてくれる
“景色の設計”です。
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心に残る空間づくり。
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