広さを操る。

敷地面積や都市計画、また予算など様々な条件から、実際に建築可能な面積を導き出して設計を進めていく為、
面積には限界がありますし、更にマイナスデザインでは数値的な広さに頼らない、小さな住まいを推奨しています。

そこで今回は、「広さを感じる視覚的な操作」についてブログを書いてみますので、是非お付き合いください。

面積を増やさなくても、空間を広く感じさせる方法がありあります。
次の5つに分けて考えます。

1.視線を遠くへ導く
・天井を高く 少し天井を上げるだけで、空間の印象は大きく変わります。特に玄関やリビングの一部だけでも効果的です。
・奥行きを見せる 廊下の先に窓を配置したり、リビングから中庭を見せたり。視線が遠くまで届くと、空間が広がって感じられます。

2.境界を曖昧にする
・仕切りを減らす 壁ではなく、家具や段差で空間を分ける。物理的な境界がないと、空間がつながって感じられます。
・同じ素材で統一 床材を全て同じにする、壁の色を揃える。素材の境界がないと、空間が一体となって広がります。

3.光を味方にする
・明るさのグラデーション 暗い場所から明るい場所へ移動すると、明るい空間がより広く感じられます。
・間接照明の効果 直接照明より間接照明の方が、空間に奥行き感を与えてくれます。

4.余白を大切に
・家具を置きすぎない 必要最小限の家具で、床面積を多く見せる。空いている面積が多いほど、広さを感じられます。
・壁面をすっきりと 造作家具で壁に収納を埋め込む、配線を隠す。凹凸の少ない壁面は空間をすっきりと見せてくれます。

5.外とのつながり
・大きな窓 庭やバルコニーが見える大きな窓は、室内に外の広がりを取り込んでくれます。
・中庭の効果 小さくても中庭があると、家の中心に「抜け」ができて、全体が広く感じられます。


引き算の空間づくり。

「あれもこれも」置くのではなく、本当に必要なものだけを残す。
そうして生まれる余白こそが、心にゆとりを与え、空間を豊かに感じさせてくれるのです。

面積の数字より、心地よく感じられる広がり。
マイナスデザインでは、そういう豊かさをデザインしています。

MINUS DESIGN BLOG

心に残る空間づくり。
自分たちらしく暮らすために、
どんな住まいがあってほしいか。
そんな問いを一緒に考える、
マイナスデザインのブログです。