灯りを落として、夜の暮らしへ。

日が沈むのが遅くなって、
気づけば夜風が心地よく感じる季節になってきました。 仕事を終えて、夕飯を食べて、
一息ついたあとの「夜の時間」。 エアコンに頼らなくても、
窓を少し開けるだけで、ふわっと風が通り抜けていく。 そのとき聞こえてくる風鈴の音や、
どこか遠くから聞こえる子どもの笑い声、虫の音。
街の音は遠くて、自分たちの声がいちばん近い。 明るすぎない照明の中で、
読書をしたり、コーヒーを淹れたり。
何も予定のない夜の過ごし方が、
とても豊かに感じられる瞬間です。 夜の家時間は、
昼間の時間とは違う「感覚のスイッチ」が入る時間。 だからこそ、
この時間をどう過ごすかをイメージして設計することって、
とても大切なんです。 照明の明るさや高さ、光の色。
間接照明やスタンドライトの柔らかい影。
風が通る窓の位置と開け方。
夜、あえてカーテンを閉めずに楽しむ「夜景」や「月明かり」。 そんなふうにして、
夜という時間にこそ生まれる“感情”や“空気”を
設計の中に仕込んでおく。 夜が来るのが楽しみになる。
ただ、家に帰るだけじゃない。
「夜に帰りたくなる家」。 マイナスデザインの設計する家は そんな住まいでありたいな、と思っています。 小さな“心地よさ”を積み重ねた、夜のある暮らし。 そんな家づくり、いっしょに考えてみませんか?