坪単価で失敗しないために

家づくりの相談を受けると、最初に必ず出てくるのが「坪単価」という言葉です。
数字で比較しやすいので、つい“安いか高いか”だけで判断しがちですが、実はそこに落とし穴が潜んでいます。 坪単価はあくまで「目安」であって、それだけで家の価値を測ることはできません。
大切なのは「数字の先にある暮らし」をイメージすること。

【坪単価を見るときのチェックリスト】

①何が含まれているか?
同じ「坪単価」でも、含まれる内容は会社によって大きく違います。
外構や照明が含まれていない場合も多く、追加費用で結局高くなるケースはよくあります。 ②延床面積と“実際に使える面積”の差 坪単価は延床面積で計算されますが、実際に暮らしに使える面積とはイコールではありません。
廊下や吹き抜けの多さで「割高」に感じることもあります。 ③性能や仕様の違い 断熱性能や耐震性、仕上げ材のグレードによって坪単価は変わります。
安さを優先した結果、快適性や安全性を犠牲にしては本末転倒です。 ④将来の光熱費やメンテナンス 家は建てて終わりではありません。
省エネ性能やメンテナンスのしやすさを考えると、初期費用が少し高くても、長期的にはお得になることも多いのです。

【「坪単価」ではなく「暮らし単価」で考える】

数字に惑わされず、自分たちの暮らしにとって何が必要なのかを基準にすること。
それが“失敗しない家づくり”の第一歩です。 坪単価は比較の目安のひとつにすぎません。
本当に大切なのは、そこでどんな暮らしを描けるか。
家づくりは「坪単価」ではなく「暮らし単価」で考えてみませんか?

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