「ねえ私、素敵でしょ?いい女でしょ?

悪いけど、よくモテてます~♩」

 

↑アン・ルイスさんの「あゝ無情」という歌の歌詞を引用させていただきましたが

文字に起こしてみると凄いですね。

 

…凄まじいですねw

 

本日のタイトルは「あゝ無常」

 

「無常」とは、この世に存在するものはすべて例外なく、変化していく(一定のままのものはないよ)

というような意味を表した言葉です。

 

お寺の和尚さんが「お寺の柱を見てください。変化が見て取れますか?」というような

お説教をされると聞いたことがあります。

お寺の柱は、じっと一日中眺めていても私たち人間の目には何も大きな変化はありません。

ですがこれが100年後に、突然一瞬にして腐ってしまうわけではなく

1秒1秒、間違いなく朽ちていっているんですよっていうお話しです。

 

こうしてこの文章を書いている私も、そして読んでくださっているあなたも

いま1秒1秒、確実に老いていっているのですが

その当たり前を忘れてしまって生きていることが多いように思います。

 

例えば「錆びない鋼板」とは言っても、いつかは必ず錆びます。

あなたの周りに全く老けない人、歳を取らない方はいますか?

「はい、いますよー」って方、もしいらっしゃったら手を上げてくださいw

 

ちょっと話が大袈裟な気がしないでもないですが、

私は住まいを提案させていただく中では、必ずこの考えかたをお伝えするようにしています。

 

このように経年変化や長期的なメンテナンスコスト等もとても重要になってきます。

設計段階で「こっちの方が10万円安い」という理由だけを判断基準に安易に選んでしまっては

数年後、数十年後にメンテナンスの費用がその時の差額を優に超えてしまうという事態にもなり兼ねない。

 

家族構成、年齢、健康、物の数、趣味嗜好など、何もかもが常に変化していきます。

将来のことについても

 

「子供には土地だけを渡す予定です」

「リフォームしてから住んでほしい」

「増築して私たちも一緒に住みたい」etc…

 

そういうことに縛られ過ぎても大変ですが、様々なパターンを考え

様々な将来に対応しやすい住まいであるというのも重要なことでしょう。

 

まずは事前にそれらのことをしっかりと共有していくことが

そのご家族にとって「心地よい居場所づくり」の第一歩に

なるのはではないかと考えています。